腎臓に効果的な「ノコギリヤシ」の成分を調査!
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ノコギリヤシとは?

ノコギリヤシとは?

北アメリカ南部からメキシコにかけて自生するヤシ科の植物であるノコギリヤシは、成長が遅く長寿なのが特徴で、フロリダには樹齢500〜700年と推定されるものもあります。秋の終わりから冬の始めにかけてオリーブほどの大きさの赤黒い実をつけますが、この果実には油性物質が多く含まれ、アメリカ先住民はこの実を搾って食用油やランプの灯油として使っていたとも、滋養強壮のために実を食べていたとも言われています。

現在では、アメリカでハーブサプリとして人気があったり、ヨーロッパで既にいくつかの国で医薬品として認可されていたりするなど、欧米諸国では親しみのある存在のようです。日本ではまだあまり認知されていませんが、2015年には排尿障害のある男性を対象にしたノコギリヤシ果実とイソサミジン含有ボタンボウフウエキスの有効性試験が実施され、排尿障害改善作用があったという研究結果が出ています。

世界的に見てもいいことづくしのようなノコギリヤシですが、過剰な摂取によって吐き気や嘔吐、めまい、便秘、下痢、腹部不快感、腹痛などの胃腸症状、不眠、疲労、頭痛、筋肉痛、高血圧症などを引き起こす可能性が報告されているようですので、摂り過ぎには注意が必要です。

ノコギリヤシと腎臓の関係

ノコギリヤシと腎臓の関係

ノコギリヤシに含まれるβ-シトステロールやオクタサノールと呼ばれる有効成分が排尿障害の改善に役立つことから、腎機能を改善する効果が望まれるのではないかということで様々な研究が行われています。

現在のところ、医学的に認められているのは前立腺肥大症による排尿障害の予防や改善に役立つという点のみであり、またそのことから男性にしか効果を発揮しないとも言われていますが、女性に多い膀胱過敏や尿道への圧迫を予防する効果があるとの声もあります。

前立腺肥大症の原因としては、加齢によるホルモンバランスの崩れに加えて、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンの過剰分泌が指摘されています。ノコギリヤシが前立腺肥大症の改善に役立つ理由は、このジヒドロテストステロンの生成に関わる5α-リダクターゼの働きを抑える効果を持っているためです。前立腺肥大症が進行することで膀胱内に尿が残ったり、腎臓から膀胱への尿の流れがさまたげられたりすることによって、腎臓が腫れてしまう水腎症を引き起こすことがあります。

さらに水腎症は腎不全へとつながる可能性が高いので、前立腺肥大症を改善することは腎臓に負担をかけないための第一歩とも言えるでしょう。